Winゲームデモ!


【第92回】

3Dスペースシューティング「StarLancer」

E3で話題の大作ソフト、ここに登場!!

(00/07/26)

タイトル画面

 今回からちょっとだけ枠が拡大した、「Winゲームデモ!」。いままでよりもさらに突っ込んだテストプレイで、PCゲームのおもしろさをガツン!!と伝えていきたい。どうぞ今後ともよろしくお付き合いのほどを。

 さて、実は今年の5月、ロスアンゼルスで開かれた「E3 2000」の取材に行ってきたのだが、そのとき会場内で注目を浴びていたマイクロソフトの3Dシューティングゲーム「StarLancer」のデモ版が公開された。高いゲーム性にレトロSF感覚のストーリー。戦闘艇のモデリングやムービーの完成度も高く、この夏一番の目玉として人気を集めている作品だ。「Winゲームデモ!」リニューアルの第一弾は、このソフト「StarLancer」を紹介しよう。


西暦2160年、太陽系は戦場と化した

コールサイン(プレイヤー名)を登録
コールサイン(プレイヤー名)を登録。デモ版では男性キャラしか選べない

 この手のSFは、なんといっても背景設定が重要だ。「StarLancer」の舞台となるのは、西暦2160年の太陽系。この時代、人類は惑星間をジャンプする超空間航法を手に入れているが、依然として統一政府をもつことなく、アメリカ、ロシア、中国、イギリスなどの列強が互いにその覇権を争っている。地球上の争いがそのまま太陽系へと拡散し、政情はまさに第二次世界大戦直後と変らぬ状況なのだ。プレイヤーは、アメリカを中心とする同盟軍の“寄せ集め部隊”、第45宇宙飛行大隊のパイロットとしてこのミッションに参加し、ロシアを中心とした連合軍と戦わなければならない。

 ちなみにこの時代、日本はアメリカと同じ同盟軍の一員として戦闘に加わっている。デモ版に登場する宇宙空母も「ヤマト」という名前の艦で、ブリーフィングルームには掛け軸が掛けられているという念の入りようだ。パイロットの中にもおかしな日本人が混じっているので、そのあたりもぜひ楽しんでもらいたい。

宇宙空間を縦横無尽に飛び回る

宇宙空母ヤマトの艦内でブリーフィング
宇宙空母ヤマトの艦内でブリーフィングを受ける。「我魂飛翔龍如」の掛け軸がクール!!

搭乗する戦闘艇と武装を選ぶ
搭乗する戦闘艇と武装を選ぶ。慣れないうちは射程の長いミサイルを中心に装備するのがコツ

 ゲームが始まったら、“SINGLE PLAYER”モードを選び、自分の分身となるキャラクターを登録する。続いて“START GAME”ボタンをクリック。ゲームの難易度は“EASY”、“MEDIUM”、“HARD”の3段階の中から選べるが、最初のうちは無理せず“EASY”から始めたほうがいいだろう。ミッションブリーフィングは英語のナレーションなので聞き取りにくいが、ようするに「敵の宇宙船団を撃破せよ」ということ。その後搭乗する戦闘機と武装の選択モードに入るが、とりあえずは初期設定のままでOKだ。画面右上の矢印ボタンをクリックして、先へ進む。宇宙空母からの射出シーンの後、いよいよ3Dシューティングモードへと入る。

 「StarLancer」では多くのキーが使われているが、基本的なものは以下のとおり。

機首のアップ/ダウン[↓]/[↑]キー
機首の左回頭/右回頭[←]/[→]キー
加速[Tab]キー
フル加速[]]キー
停止[BackSpace]キー
一番近い敵をサーチ[R]キー
次の敵をサーチ[E]キー
ファイアーガンスペースバー
ミサイル[Enter]キー

 キーボードを使って操作する場合、機首のアップ/ダウンと実際の飛行が逆になる点に注意しよう。上方向に向かいたい場合は機首を上げればいいので[↓]キーを、逆に下方向に向かいたい場合は機首を下げればいいので[↑]キーを押せばいい。また、これ以外にも様々なコントロールやカメラの切り替えが可能なので、プレイ前に確認しておくことを忘れずに。キーの一覧は、プレイ中に[Esc]キーを押し、オプションメニューから“CONTROL DEVICE”を選べば見ることができる。


これは味方の宇宙空母。もちろん、攻撃してはダメ!!
これは味方の宇宙空母。もちろん、攻撃してはダメ!!


接近してミサイルを叩き込め

連合軍の戦闘艇に遭遇
連合軍の戦闘艇に遭遇。機体に描かれた赤い星は、ロシアというより旧ソ連的。
 宇宙空母から射出されたあとは、仲間とビデオ通信で連絡を取りながら先へ進む。とりあえずは[Tab]キーを押しながら加速し、味方機の後をついていけばいい。最初のうちは敵機も現れないので、慌てる必要はないはすだ。このゲームでは、武器の切り替えや電波妨害、加速、減速、逆噴射など様々な行動が可能なので、いろいろ試してみるといいだろう。ちなみに、搭載している武器の残弾数はきちんとカウントされているので、あまりムダ弾を使わないよう気をつけること。

 何度かワープを繰り返すと、いよいよ敵船団との戦闘に突入する。画面中央下部に表示されるレーダーには、味方機が緑、敵機が赤で表示されるので、これを見ながら移動しよう。[R]キーを押して一番近い敵をターゲットし、射程内に追い込んだら一気に攻撃!! スペースバーを押すと翼端にあるファイアーガンを発射することができるが、威力はほとんど期待できない。ここ一番のタイミングでミサイルを叩き込めるかどうかが、勝敗の分かれ目だ。

 そうそう。ゲームでは、味方の艦や戦闘艇を攻撃することもできる。後ろから思いっきり撃ちまくって一機撃墜したら、「Check your fire!!」というチームメイトからの絶叫が(笑)。無視してそのまま暴れまくったら、いきなり宇宙空母へ強制送還されてしまった。無茶な遊び方をしてもつまらないだけなので、マジメにシナリオを追いかけたほうがいいと思う。

自分にあった機体と武装を選べ

加速しながら敵機を追い込む
加速しながら敵機を射程内に追い込む。レーダーを見ながら移動しよう
 戦闘艇の操縦はキーボードだけでも可能だが、やはり緻密なコントロールは難しい。序盤はともかく、ミッションが進んでアステロイドベルトでの戦闘になると、さすがに苦しく感じるはずだ。宇宙空間に漂う小惑星を回避しつつ敵と戦わねばならないため、どうしても微妙な操縦が求められる。やはりここは、適当なジョイパッドがジョイスティックを用意したほうが楽だろう。

 また戦闘を優位に進めたいのなら、搭乗する機体や武装の選択も重要なポイントだ。初期設定では機動性に富む“PREDATOR”が選ばれているが、必ずしもこの機体にこだわる必要はない。むしろ慣れていないうちは、加速と火力に優れた“GRENDEL”を選んでみるのもいいだろう。…というか、筆者はこっちのほうが肌に合った。無理にドッグファイトを挑むのではなく、むしろ一瞬のチャンスを逃さずに強烈な攻撃を浴びせる一撃離脱式の戦法のほうが、戦いやすく感じた。ぜひお試しあれ。

手に汗にぎるスーパーシューティング

敵の集中砲火を浴びてピンチ
敵の集中砲火を浴びてピンチ。一気に加速して振り切れ!!
 なんといっても、映像がいちいちカッコイイ。たとえば、太陽光がフレアする透明感のある宇宙。その光を浴びて鈍く輝く、宇宙艇の外殻。使い込まれた“武器”としての質感が、リアルに再現されている。このあたりは、「スターウォーズ」などハリウッド映画にも共通する点だ。攻撃を受けて白煙をなびかせる敵機の描写や、小惑星に激突して砕け散る宇宙艇の映像も、実に見事。DirectXでここまで質感豊かに描くことができるとは、正直、ちょっと意外だった。

 肝心の3Dシューティングも、ゲキマジで燃える内容だ。全体にスピード感があるし、敵の攻撃も的確で小憎らしい。障害物を避け、味方機と連絡を取り合い、敵の攻撃をかわし、武器を切り替えながら撃つべし、撃つべし、撃つべしっ!! 思いっきりエキサイトして楽しむことができた。これはかなりイイ。

日本語版の登場を熱望!!

“次のステージへ超空間ジャンプで移動
次のステージへ超空間ジャンプで移動。ちょっとしたシーンまでもがカッコイイ
 デモ版ではシングルプレイしか試せないが、製品版ではLANやインターネット(マイクロソフトのMSN Gaming Zone)を経由したマルチプレイにも対応している。最大8人がドッグファイトに参加できるほか、シナリオに沿って楽しむキャンペーンモードも楽しめるようだ。盛り込まれているデータの量も膨大で、ホームページに掲載されている情報によれば、トータルで25分にも及ぶムービーに36曲のオリジナルミュージック、80種類以上の宇宙船、250人のキャラクターが登場するという。シングルプレイ用のミッションも、25本用意されているらしい。相当遊べそうだ。

 アメリカではすでに製品版が発売されているが、日本国内での販売はいまのところ未定。ゲーム性はもちろん、ビジュアル的にも優れた作品であるだけに、日本語版の登場を強く期待したい。…っていうか、これを移植せずにどうする、マイクロソフト!!

発売元Microsoft
価格54.95ドル
発売日発売中

(00/06/16、sl_trial.exe、75.5MB、ゲームデモ)

□「StarLancer」のホームページ
http://www.microsoft.com/games/da/starlancer/

(駒沢 丈治)


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