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【第71回】

戦略級シミュレーション「大戦略VI」

一軍を指揮して、総力戦を挑め!!

(00/02/23)

タイトル画面

 数ある戦略級シミュレーションの中でも、兵器の種類やパラメーターに定評がある システムソフトの「大戦略」。この奥深いゲーム性に魅了された人も少なくないはず だ。ということで今回は、ファン待望の最新作「大戦略VI」を紹介したい。


部隊編制と作戦を楽しむ本格派のストラテジー

 システムソフトの「大戦略」シリーズは、大きく「現代大戦略」の系譜と「スーパー大戦略」の系譜に分けることができる。前者は比較的トラディッショナルなストラテジーであるのに対して、後者はシナリオやキャンペーンなどを楽しむストーリー仕立ての作品であることが多い。もちろんどちらも楽しいのだが、今回紹介する「大戦略VI」は「現代大戦略」の流れを組む作品だ。ターン制ではなくリアルタイム制を採用しているので、「大戦略III」の発展系と位置づけたほうが、わかりやすいかもしれない。部隊編制や作戦の立案を重視した、本格派のストラテジーだ。なおこの作品は、起動のために最低でも800×600ドット、16bit High Color以上のカラー表示ができる環境が必要となる。VGAオンリーのノートパソコンでは楽しむことができないので、念のため。

都市や空港に隣接するヘックスに部隊を配置   ゲームはリアルタイムで進行
都市や空港に隣接するヘックスに部隊を配置。自動で行うこともできる   ゲームはリアルタイムで進行する。的確に指示しないと格好の餌食だ

戦闘はリアルタイム制で進む

画面表示は4モード
画面表示は4モード。このようにシンプルな映像を選ぶこともできる

M-1A2エイブラムスのパラメーター
M-1A2エイブラムスのパラメーター。索敵や隠蔽についても細かく設定されている

 ゲームが始まったら、まず“アメリカ”“ロシア”などの兵器の生産タイプと、自軍の陣営を決める。生産タイプは、アメリカならステルス戦闘機の“F117Aナイトホーク”や対空ミサイル陣地の“パトリオット”、ロシアなら“ミグ”戦闘機など、実在の兵器が数多く登場する。続いて部隊の配置。自軍が所有する都市や空港の周囲に手持ちの部隊を置くことができるが、面倒なら“自動配置”を利用してもいいだろう。1部隊は6個小隊で編成され、その組み合わせも比較的自由だ。たとえば戦車3個小隊と歩兵3個小隊、戦闘機4個小隊に爆撃機2個小隊といった編成で部隊を組むこともできる。

 部隊の配置が完了したら、いよいよ戦闘開始。前述のとおり、「大戦略VI」はターン制ではなくリアルタイム制なので、ぼーっと眺めているとどんどん不利な状況に追い詰められてしまう。各部隊への指示はテキパキと行おう。移動目標や攻撃目標を設定すれば、割と簡単に全部隊を指揮できるはずだ。戦闘中に兵器を生産することはできないが、予算が残っていれば増援部隊を送り出すことはできる。最初から全部隊を出さずに、敵の兵種や攻撃パターンを見極めてから増援を出すようにすると効果的かもしれない。マップ上に存在する敵の司令部を破壊すれば、その時点で勝敗が決まる。

プレイアビリティ重視のゲームデザインがイイ

6個小隊を組み合わせて独自の部隊を編制
任意の6個小隊を組み合わせて独自の部隊を編制する。フォーメーションも重要だ
 ひとことでいうなら、淡々とした雰囲気、だろうか。マップ上の大部隊が静かに動く光景は、映画で観た地下作戦司令部の大型ディスプレーのようだ。だからこそ、逆に冷たいほどのリアリティを感じる。「幕僚や元帥は、こんな気持ちで軍を指揮するのかもしれないな」なんて思ったりもする。兵器の選択肢やパラメーターも十分。さすがシステムソフトの作品だ。兵種の違う小隊を組み合わせた部隊編制が可能になった反面、最初から用意されている部隊を利用したり自動配置ができるなど、初心者に優しいところもいい。「大戦略」シリーズに興味はあるが、なんとなく敷居の高さを感じていた人にこそ、ぜひテストプレイをおススメしたい作品だ。

製品版ではインターネット対戦も可能

戦闘シーンもシンプルでわかりやすい。アニメーションも軽快
戦闘シーンもシンプルでわかりやすい。アニメーションも軽快
 デモ版の制限は割と厳しく、まず利用できる軍団の生産タイプは“アメリカ”“ロシア”の2タイプのみ。プレイ可能なマップは“スモールアイランド”に限られ、マップの条件等も固定されている。とはいっても、1プレイをまともに戦えば1~2時間はかかるし、“アメリカ”“ロシア”の生産タイプと、陣営の組み合わせで少なくとも4回はプレイできるはずだ。リアルタイムで行われる戦闘システムや、自由になった部隊編成を試すには十分だと思う。製品版ではLANやインターネットを経由した対戦も可能で、生産可能な兵器は“日本”“ドイツ”などが追加されて全8タイプ。64×64ヘックスのマップを10枚収録し、最大4カ国で戦うことができるとのこと。パッケージはすでに発売中で、価格は10,800円(税別)。

発売元(株)システムソフト
価格10,800円
発売日発売中

(DS6trial.exe、4.39MB、ゲームデモ)

□大戦略VI ホームページ
http://www.systemsoft.co.jp/PRODUCTS/amusement/DS6.html
□大戦略VI ダウンロードページ
http://www.systemsoft.ab.psiweb.com/AM/LIB/DS6trial.html

(駒沢 丈治)


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