【第63回】「Recipy ～ レシピィ ～」
主婦や自炊派の人に！ 毎日の料理を支援するレシピ管理ソフト
（99/12/13）一家の主婦や自炊派の人にとって、夕食の献立を考えるのは日々の小さな悩みの一つだろう。毎日のことだから栄養バランスが偏らず、塩分やカロリーを控えめに、しかも飽きないメニューをいろいろと工夫しなければならない。料理歴の長いベテラン主婦ならまだしも、料理を始めて間もない人ほどレシピを完全に頭に入れるまでは料理本とにらめっこしながら苦労するものだ。そこで今回は、レシピを管理しさまざまに活用できる料理専用データベースソフトを紹介しよう。
どんなソフト？……料理のレシピを記録管理するデータベース
「Recipy ～ レシピィ ～」は、料理のレシピを記録して管理するカード型のデータベースソフトだ。料理名、材料、作り方から和/洋/中華、ご飯もの/めん類/デザートといった料理の分類、カロリー、塩分、調理時間などの項目をメニューごとに入力しておけば、見たいときに見たい項目を後からいつでも呼び出せる。特に、実際に作ってみたときの料理の自己評価/第三者評価を記録でき、評価に応じてつくポイントによって料理の上達度を確認できるのが特長だ。
登録したデータは項目ごとにキーワードや数値範囲を指定して検索ができ、さらに絞り込み検索も可能になっている。またカロリー、塩分、調理時間、調理回数について多い順または少ない順にソート（並べ替え）して一覧し、目的のレシピを簡単に呼び出せるようになっている。呼び出したレシピは印刷も可能だ。
このソフトが何よりユニークなのは、ポイント制を採っていることだろう。レシピを1つ登録すれば2点、調理して評判が良ければ3点、まあまあなら2点、不評なら1点となり、調理回数ごとにさらに加点されていく。自分の腕前レベルが合計ポイントにより感覚的にわかるというわけだ。また当面の目標ポイントを設定しておけば、合計ポイントと共に達成度がメインウィンドウに表示され、今自分がどれくらい腕前をあげているのかがわかりやすい。
また、レシピデータが増えてくればボタン一つでグラフ化できるのはDBソフトらしく面白いところだ。円グラフや棒グラフにして、和・洋・中華でどのジャンルが弱いか、どういった種類の料理が少ないかなどを一目で把握できる。たとえば焼き物や炒め物の割合ばかりが多くなってきたようなら、蒸し物や揚げ物のメニューを増やしていくことでバランス良く料理の腕を上げる参考になる。
レパートリーが少なくまだ料理経験の浅い人は、レシピを登録していくことで自分のレベルの目安になり、励みにもなるだろう。料理雑誌の切り抜きをスクラップしておくよりも後から活用しやすく、料理の種類をバランス良く覚えていけば着実に料理腕前を上げていけそうだ。また既にある程度のレパートリーを持っているベテランの人でも、自分のレシピを入力しておけば材料や調理時間などさまざまな項目で検索ができるので、献立に迷ったときには重宝するだろう。さらに友達や子供などに教えるときにも手軽に印刷して見せられる。
サンプルとしてあらかじめ25種類のメニューが登録されており（作り方の詳細も書かれているのは18種類）すぐに活用できるが、シェアウェア未登録の場合、最大登録可能数は50メニューまでとなっている。なおこのソフトのシェアウェア登録をすれば、同じ作者によるダイエット支援ソフト「Victory Diet」と姓名判断・命名ソフト「命名倶楽部」という2つのシェアウェアもフル機能で使えるようになるそうだ。
ただ、使う際には気をつけるべき点もいくつかある。まずレシピを入力したら、必ず登録ボタンを押して保存するようにしよう。保存前にうっかりウィンドウ下部のスクロールバーを動かしてしまうと入力したデータが消えてしまうので要注意だ。また材料の名前は表記を統一して入力するよう気をつけたい。例えばキーワード検索の際は「じゃが芋」と「ジャガイモ」と「じゃがいも」は区別されてしまうからだ。
将来的にはこれらのユーザーが注意すべき部分もソフトウェアのほうでカバーしてくれることを望みたい。また欲を言えば現在デジカメが広く普及していることもあるので、料理の画像も一緒に登録できるようになるといいだろう。
【著作権者】Ｍ．Ｋ 氏
【ソフト種別】シェアウェア 500円
【バージョン】1.0（99/10/01）□m&M Hobby Studio
http://homepage1.nifty.com/mM/
（ひぐち たかし）
