VJ御用達オンラインソフト!

自宅のパソコンルームがVJブースに早変わり

(99/10/26)

 近頃、巷で脚光を浴びている「Video Jocky」、略して「VJ」。パソコンやビデオを駆使してリアルタイムに映像を編集したり映写する、クラブのムードメーカー的な役割だが、最近ではDJを取って食う勢いで人気を集めている。今回は、あなたのパソコンで手軽にVJ気分を味わえるソフトから、プロにもお奨めできる本格派ソフトまでを紹介しよう。

カウンター VJブース スクリーン フロア
撮影協力:渋谷「B.st」、4-mu.com


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ソフトのアイコンをクリックすると、紹介文にジャンプします。
「SOUND」の黄色いボタンで、BGMをオン/オフできます。

まずは映像を見てみよう

 VJの映像といってもさまざまだが、まずはVJ風の画面を表示してくれるソフトを紹介する。CDプレイヤーなどで再生した音に同期してイメージが切り替わるので、スクリーンセーバー替わりに使ってみるのも面白いかも。

サウンドと同期してサイケデリックな画像を表示する「Cthugha97」

「Cthugha97」  「Cthugha97」は、サウンド入力に反応してサイケデリックな映像を表示するVJソフトだ。ハッとするような赤、青、緑などの原色が、渦を巻きながら画面に吸い込まれていく。かと思えば突然モノトーンになり、カーテンのような柄の隙間から音に合わせて金色のサインウェーブが波打つ。キーボードからもパレットの変換やパターンの交換などの操作が可能。また、“Demo Mode”を眺めているだけでも、その画面の美しさに見とれてしまう。「Cthugha97」のホームページからは、画像のパターンを増やす追加素材などもダウンロードできる。なお、同梱される3D版の起動には3dfx社製のVoodoo系チップを搭載したグラフィックカードが必要。

【著作権者】Kevin "Zaph" Burfitt 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】Beta 6(98/10/26)

□The Official Cthugha Home Page
http://www.afn.org/~cthugha/

カラフルな円が跳ね回る「Rhythmic Circle for Windows」

「Rhythmic Circle for Windows」  「Rhythmic Circle for Windows」は、サウンド入力に反応して円や線などの図形をリズミカルに表示するソフト。「Rhythmic Circle for Windows」を起動すると、映像のパターンを切り替えるための“コントロールウィンドウ”と、画像が表示される“エフェクトウィンドウ”があらわれる。パターンは手動または自動で切り替えられるのだが、この自動で切り替えるアレンジ操作が面白い。音量と時間による切り替えの2種類があり、時間切り替えのモードでは曲の聴きながらEnterキーを押すだけで、切り替えのタイミングを設定することができる。コントロールウィンドウを非表示にして、キーボードで操作することもできる。画像はシンプルだが、動きは軽快だ。

【著作権者】MASH STUDIO、NPS Factory
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.2.0 R16(99/07/25)

□NGmix
http://www.tranceweb.com/ngmix/

ミックスする楽しさを味わおう

 VJ映像の雰囲気がつかめてきたところで、次は映像のミックスに重点をおいたソフトを紹介する。ゲーム代わりに息抜きでいじっているだけでも、いつの間にか意地になってやめられなくなってしまうかも!?

ムービー素材をつないで遊ぼう「VJamm」

「VJamm」  「VJamm」は、ムービーのミックス操作を記録し、後でまとめて再生するソフト。“VJamm.exe”を起動すると、画面上段にミックス画面、下段にムービーを選ぶための鍵盤、右側に各ムービーの設定を変更するつまみなどが表示される。最大16個まで登録できるムービーをキーボードに割り当てられ、キーを押すたびに頭から再生される。連打すればムービーの頭の部分だけが何度も表示されるという訳だ。ムービーの再生は再生速度、再生方向、音量、ループが設定でき、少ない素材を効果的に活用できる。操作は単純明快だがDJに似た奥深さや難しさがあり、気がつくと何時間も遊んでいた、なんてことになってしまうかも。

【著作権者】Coldcut, Cambridge ART
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.2

□VJAMM
http://www.ninjatune.net/vjamm/

本格派VJミキサーに挑戦しよう

 本気でVJをやってみたくなってきた方は、次に紹介する本格派のVJミキサーソフトを使って特訓してみよう。頑張れば誰にでもかっこいいものが作れるはず。まずは友達に見せて感想を聞いてみるのもおもしろい。

インク効果で新しい映像を産み出せ「LiQuid Effect」

「LiQuid Effect」  「LiQuid Effect」は、3つのレイヤーでムービーを再生し、それぞれのムービーに白い部分を透明にしたり色調を反転する“インク効果”をかけることによって素材と全く違う新しい画像を作ることができるソフト。原理的に、同じムービーの組み合わせでも288種類の画像を表示させることができるそうだ。クールでわかりやすいインターフェイスは、マニュアルを見ずに操作をはじめてもすぐに機能を把握できるだろう。“LiQuidEffect.exe”を起動するとコンソールウィンドウが開くので、画面の左右と上部にあるムービースロットから画像を選択する。各インク効果がムービーにどのような変化をもたらすかを把握しないと、自分が狙った画像を表示させることは難しいかもしれないが、逆に適当にいじっていても想像外にかっこいい画像が表示されるのでおもしろい。また、合成されたムービーにモザイクやワイプ等のエフェクトを与えたり、打ち込んだ文字を表示したりできる機能も便利。

【著作権者】55Inc
【ソフト種別】フリーソフト(Shckwaveデモ版)
【バージョン】-

□55.Inc
http://ns.to/55/

透明度を設定して3つの映像をミックスする「V.C.S」

「V.C.S」  「V.C.S」は、3つのレイヤーでムービーをリアルタイムにエフェクト、スイッチングすることができるソフト。最大180個のムービーを登録し、サムネイルで分類、整理できる“Editor”と、実際に画像をミックスして表示する“Player”の2つのアプリケーションで構成されている。“Player”では、登録したムービーをそれぞれのレイヤーに割り当て、再生速度や透明度などを自由に変更する。VJミキサーとして実際にプレイする事をよく考えて作られているので、必要な機能が簡潔にまとめられている印象。デモ版の使用時間は30分に限定されている。起動には、Quicktime 3.0以降が必要。

【著作権者】BLACK BOX
【ソフト種別】フリーソフト(デモ版)
【バージョン】 2.0α

□BLACK BOX
http://www.ktx.or.jp/~as/bb/

全てをキーボードで操作できるプロ仕様ミキサー「Composite Free」

「composite」  「Composite Free」は、キーボードに割り当てたムービーをリアルタイムにミックスするソフト。「Composite Free」を起動するとキーボードにムービーを割り当てるための“キーマップ”が表示されるので、AVIファイルをドラッグ&ドロップで登録する。操作は基本的に、ムービーを登録してあるキーを押している間はムービーが再生され、離すと消えるという単純なもの。複数のキーを同時に押すとムービーが合成される。CAPS LOCKキーがオンになっている状態だと、キーを一回押すとムービー再生、もう一回押すと消える、というモードに切り替わる。多くのムービーをミックスする時に重宝するだろう。ムービーの合成の方法や画面に対するエフェクト等も全てキーでリアルタイムに変更できる。エフェクトは有用なもののみに絞られていて、またキーも覚えやすいので、照明の暗い場所での実際のVJ作業において非常に便利で実戦的なのでは。

【著作権者】森 琢磨 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.92(99/07/07)

□Composite STATION
http://composite.jp.org/

素材を作ろう

 やっぱり、VJをやるからにはオリジナルの素材作りにチャレンジしたい。ビデオカメラで撮影するのもいいが、最後に、パソコンらしいクールな映像素材を制作できるソフトを紹介する。

ベクターベースのアニメーションを制作する「Flash 4J」

「Flash 4J」  “VJ特集”というからには今やこのアプリは外せないだろう。本来は web上で流すインタラクティブなアニメーションを制作するためのソフトだが、制作したアニメーションをAVI形式で書き出すことができるので、ムービーの素材作りに重宝する。基本的にベクターベースのソフトなのでモーションタイポグラフィ的な文字表示などを最も得意とするのだが、グラデーションや「カラー効果」の半透明色などを駆使すれば、深みのある画面や幻想的な画像など、様々な表現が可能だ。トライアル版は使用30日間の制限がある。

【著作権者】マクロメディア(株)
【ソフト種別】体験版
【バージョン】4J

□Macromedia Japan
http://www.macromedia.com/jp/

(後藤 智博)

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