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【第35回】

「マルチビューブラウザ MDIWeb」

タブでWebページを切り替えよう! IEのコンポーネントを使ったWWWブラウザー

(99/05/24)

 いろいろなホームページを見ていると、同時にいくつかのページを開いたままにしておきたくて、ついついウィンドウをいくつもパカパカ開いてしまう人はいないだろうか。タスクバーで切り替えられるとはいえ、一つ一つ閉じるのが面倒だったり、タスクバーのボタンが狭くなってタイトルが見えにくくなったりして困るものだ。そこで今回は、複数のWebページをタブで切り替えるスマートなブラウザーを紹介しよう。

MDIでWebページを表示、タブで切り替え

「マルチビューブラウザ MDIWeb」  「マルチビューブラウザ MDIWeb」は複数のWebページをMDIの子ウィンドウとして開くことができ、それぞれをタブで切り替えられるWWWブラウザーだ。いくつWebページを子ウィンドウとして開いても親ウィンドウは一つなので、タスクバーはスッキリ。子ウィンドウを最大化しておけば、新しくウィンドウを開いてもウィンドウ位置やサイズを再調整する必要がない。子ウィンドウの下部または上部には、ページタイトルの一部が表示されるタブが現れ、クリックするだけで各ページを簡単に切り替えられるため、複数のページを見比べたりする際にとても便利だ。

 ブラウザーとしての基本機能はIEのコンポーネントを使って実現しており、Webページの表現力はIEと同等。インターネットオプション等の設定はIEと共通になる。「お気に入り」もIEと共通。「お気に入り」は「登録ホームページビュー」として左側にツリー表示可能で、ツールバーの「新しいビューで開く」ボタンを押しておけば、お気に入りをダブルクリックするかアドレス入力ボックスにURLを入力するだけで次々と新しいページがタブに登録されていく。

 またツールバーには「コピーページ」ボタンがあり、同じページを別ウィンドウで開くことができる。現在のページ表示を残したままリンクを読み進みたいときに便利なボタンだ。タブの表示と非表示もボタンで切り替えができるので、タブが多くなって画面が狭くなってきたときなどにタブ非表示にすれば見やすくなる。また、タブが多くなってもタブ幅はオプション設定で変更できる。  なお動作環境はWindows 95/98、およびWindows NTとなっており、動作にはIE4またはIE5があらかじめインストールされている必要がある。

MDIの長所と短所

 実際に使ってみると、タイトルの書かれたタブをマウスでクリックしてページを切り替えるという操作がなかなか便利なことが実感できる。海外ソフトにも類似のものはあるが、こちらはもちろんタブの文字列やメニュー類の日本語表示にも対応しており、英語の苦手な人でも安心だろう。

 ただ、親ウィンドウが一つになるため、キー操作では逆にページ切り替えがしにくくなってしまっている。このあたりはキーボード操作派の人には不向きと言えるかもしれない。またリリース間もないせいか、気になる不具合もいくつか見受けられた。たとえば、Windowsのパスワードのプロパティでユーザー別の設定を各ユーザーごとに切り替える設定にしていると、「お気に入り」が利用できなくなってしまう。これは「MDIWeb」がWindowsフォルダ直下の「Favorites」フォルダのみを参照しているためだろう。また「お気に入り」を複雑な階層構造にしていると、階層下の「お気に入り」を開けなかったり、起動するだけでフリーズしてしまうことがあるようだ。

 こういったIEのコンポーネントを利用してIEとは別のユーザーインターフェイスを提供するWWWブラウザーは興味深い。IEと併用して、頻繁に切り替えて見るニュース系サイトのみを「MDIWeb」で利用し、普段はIEを利用する、といった使い分けをするのも面白いだろう。いずれにしろ今後のバージョンアップが楽しみなソフトだ。

【著作権者】柏原 慶 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.2(99/05/24)

□Kei Kashiwabara's Homepage
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(ひぐち たかし)

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