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特集


芸術の秋にふさわしいオンラインソフト ~音楽編~
楽器は一切不要! パソコンとオンラインソフトだけでバンドを結成しよう

(98/10/05)

 芸術の秋。音楽を聴くのもいいが、自分で楽器を演奏するのもいいものだ。パソコンで音楽というと、MIDI音源に作曲ソフトなどを組み合わせたDTMを想像しがちだが、やはり汗をかいて楽器を演奏する楽しみ方とは異なる。なんとかパソコンを楽器として、バンド仲間とセッションできないだろうか。また、楽器の代わりにパソコンだけを使ったライブをするのもおもしろいだろう。今回はパソコンで楽器演奏を楽しめるライブ指向のオンラインソフトを中心に紹介する。


パソコンのキーボードがそのまま鍵盤になる「Sweet Little Piano for Windows95」

Sweet Little Piano for Windows95

 「Sweet Little Piano」は、パソコンのキーボードを使ってMIDI音源による128種類の音色と1種類のドラムパートを自分の手で演奏できるソフト。

 キー配置は、鍵盤が2段になった電子オルガンのような「Piano」と、鍵盤が斜めに並べられた「Accordion」、左上から半音階ずつ鍵盤が並べられた「Chromatic」の3種類から選択でき、キーボード左下の[Z]から右上の[^]までまんべんなく使って音を出す。

 また、ウィンドウの左右と下にあるコントロールバーでは、ベロシティ(音の強さ)、モジュレーション(音の揺れ)、ピッチベンド(音程の変化)を操作できる。これらは演奏中でも片手でマウスを使って自在に操ることが可能だ。

 「Sweet Little Piano」を使えばシンセサイザーと同様の機能を実現できる。パソコンを2台使ってシンセベースを弾くのもいい。バンドにキーボードプレイヤーを加えてサウンドに厚みを出そう。

【著作権者】Roni Music
【ソフト種別】シェアウェア $15
【バージョン】1.5 (1998/07/29)

□ダウンロード
http://home1.swipnet.se/~w-11396/


パソコンのキーボードがそのままウクレレになる「DeGiLeLe」

DeGiLeLe演奏イメージ
DeGiLeLeウィンドウ

 最近、ウクレレが人気だという。そのウクレレを、キーボードでプレイできるソフトが「DeGiLeLe」だ。

 「DeGiLeLe」のユニークな点はその演奏方法にある。キーボードを逆さまにして抱えるように持ち、左手は手前から回してファンクションキーに置き、右手はテンキーに置く。ファンクションキーがフレットで、テンキーが弦だ。はじめは戸惑うかもしれないが、フレットと弦の関係さえつかめれば、すぐに簡単なフレーズが弾けるようになるだろう。

 左と下の矢印キーでは音色の変更が可能。右矢印キーを押せば、WAVによる4分の3拍子のリズムが再生されるので、練習するときに便利だ。テンキーを駆使した、「DeGiLeLe」ならではのプレイを楽しもう。ただし、MIDI音源によってはウクレレとは全く異なった音色が鳴ることがあるので注意。

【著作権者】PSYTsoftware/NakanoPP 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】1.05 (1997/11/16)

□ダウンロード
http://www.st.rim.or.jp/~npp/psyt/index.html


ドラムパートを自動演奏してくれるリズムマシン「Fruity Loops」

Fruity Loops

 リズムを生み出すという重要な役割を持つドラムパート。「Fruity Loops」はドラムによる完璧なリズムを作り出してくれるリズムマシンだ。

 [SET]ボタンでMIDIの音色やWAVファイルを選び、横に16個並ぶボタンのうち、音を鳴らしたい部分だけクリックする。16のボタンは再生したときに左から順に実行され、右端まで達すると左端に戻る。この16でひと区切りのパターンは999個登録可能で、同時演奏できるパートは無制限。パートごとのパターンの繰り返し方法を「Loop playlist」で設定して、全体のリズムを作り上げていく。作成したパターンはMIDIファイルに出力することも可能だ。

 「Sweet Little Piano」でもドラムパートは演奏できるが、リズムを崩さずにキーを叩くのは難しい。もちろん「Fruity Loops」で本格的なドラムパートのリズムを作る場合でもある程度スキルが必要になるが、クリック一つでランダムなリズムを作ったり、ウィンドウ右上中央のスライダーを上下させて簡単にリズム音を変えることもできるので、初心者でも十分に楽しめる。動作にはDirectX5.0以上が必要。

【著作権者】Image-Line software
【ソフト種別】シェアウェア Basic$35, Pro$70
【バージョン】1.3.72 (1998/09/01)

□ダウンロード
http://www.fruityloops.com/


ひと振りでリズムに色彩が加わる「やも工房 マラカス」

やも工房 マラカス

 リズムセクションにパーカッションを加えるといっそう色彩豊かなリズムとなる。中でもマラカスは簡単なようで実は奥が深い。実物のマラカスを入手する前に、パソコン上でマラカスを再現するソフト「やも工房 マラカス」を使ってみよう。

 ウィンドウ内に現れるマラカスの柄の部分をマウスでクリックすると、手の形をしたカーソルが柄を握る。その状態で上下にマウスを動かすだけで、マラカスはシャカシャカと小気味良い音を立てるが、リズムに乗せてうまく音を出すのはなかなか難しい。

 複雑な計算を用いて音の鳴り方をシミュレートしているとのことで、動かし方を変えると音の強弱なども変化する。「やも工房 マラカス」でラテンのノリをプラスしよう。

【著作権者】やも工房/山盛 元康 氏
【ソフト種別】シェアウェア \500
【バージョン】1.0 (1996/09/25)

□ダウンロード
http://www2.justnet.ne.jp/~akubi/yamo/y_index.htm


笑える詞から哀しい詞まで簡単作成「驚異の自動作詞 ミーハー編 for Win」

驚異の自動作詞 ミーハー編 for Win

 さて、バンドを結成するからにはボーカルもほしいところだが、さすがにダミ声を美声に変えるソフトは見つからなかった。せめて作詞だけでも楽をしたいという時は、「驚異の自動作詞 ミーハー編 for Win」を利用してみよう。

 「驚異の自動作詞 ミーハー編 for Win」の仕組みは、各人が好きな言葉を書いて「誰がいつどこで何をした」に当てはめるゲームと似ている。「Start」ボタンを押すだけで2番までの詞がすぐにできあがってしまうが、きちんと韻を踏んでいたり、時々ハッとさせられる詞に出会うこともある。デュエットや繰り返しのある曲にも対応している。

 作詞に使う言葉はユーザーが追加できるので、好きな言葉を登録しよう。以下にこのソフトで作成した詞のサンプルを紹介する。なお、動作には別途VBRJP200.DLLが必要だ。

強がりを知っている叫び
もう一度だけ命を誘っていたい
ああ 気分はじわじわ

肌はあなたの夕立しだいなの
いまどきの嘘をどうしたらいい

都会を覗いているバラ
もう一度だけ火花を想っていたい
ああ 気分はチラチラ

メロディはあなたの昼間しだいなの
せつない雨あがりをどうしたらいい

【著作権者】Y.Yamazaki, patヤマモト(山本美孝) 氏
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】3 (1993/08/28)

□ダウンロード
http://www.vector.co.jp/vpack/browse/person/an001770.html

 バンドを結成するには各パートのプレイヤーを集めなければならないが、これらのソフトを使えば、楽器を持っていなくても腕さえあればバンドに参加できる。さあ、パソコンをかついでスタジオに集合だ。

(日沼 諭史)

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